Claude Codeのメモリ機能──AIに覚えさせる方法
Claude Codeのメモリ機能を使っていますか?
毎回「一から説明」していませんか?Claude Codeを使い始めて数ヶ月が経った頃、あることに気づきました。
「また同じことを説明してる……」
「日本語で答えてください」と毎回伝える。「この記事はですます調で書いて」と繰り返す。「コミットメッセージは日本語で」と何度も指示する。
新しいセッションを開くたびに、Claudeは白紙の状態に戻ります。どんなに丁寧に育てても、次の日には全部リセット。Claude Codeを使い続けている人なら、誰もが感じる壁です。
この問題を解決するのが「メモリ機能」です。
一言で言えば、Claude Codeに「次のセッションでも覚えておいてほしいこと」を記録させる仕組みです。使い始めてから繰り返し指示が激減しました。正直、もっと早く設定しておけば良かったと後悔した機能の一つです。
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Claude Codeのメモリには2種類ある
まず全体像を整理します。Claude Codeのメモリ機能は大きく2種類あります。
① CLAUDE.md(明示的な指示書)
CLAUDE.mdは「AIへの指示書」です。「日本語で答えること」「コミットメッセージは簡潔に」など、毎回守ってほしいルールを事前に書いておく場所です。これについては以前の記事(CLAUDE.mdに書くだけで、AIがあなたの分身になる話)で詳しく書いたので、ここでは割愛します。
② MEMORY.md(AIが自ら学習した記憶)
こちらが今回のメイントピックです。MEMORY.mdは「Claudeが自分で書くメモ」です。
CLAUDE.mdが「あなたがClaudeに書く指示」なのに対し、MEMORY.mdは「Claudeが会話を通じて学んだ記憶」を自動で記録するファイルです。
具体的には、こんな情報が蓄積されていきます:
- 「このユーザーはですます調でブログ記事を書く」
- 「コミットメッセージは日本語が好み」
- 「記事のSEOキーワードは自然に配置すること」
CLAUDE.mdが「事前に教えるルール」なら、MEMORY.mdは「使いながら覚えていく知識」——そう考えると違いがイメージしやすいと思います。
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MEMORY.mdはどこにある?
MEMORY.mdは以下のパスに保存されています:
~/.claude/projects/[プロジェクトのハッシュ]/memory/MEMORY.md
Macの場合、Finderで「Cmd + Shift + G」を押して `~/.claude` と入力すると確認できます。
このファイルはメモリの「目次(インデックス)」として機能します。詳細な情報はトピックごとのサブファイルに分けて管理されており、MEMORY.mdはそのリストを持っています。
実際の私のMEMORY.mdを公開します:
# MEMORY INDEX
- [user_profile.md](user_profile.md) — ユーザープロフィール・ブログ運営スタイル
- [project_blog.md](project_blog.md) — maahsachi.comブログプロジェクトの構成・環境
- [feedback_blog_workflow.md](feedback_blog_workflow.md) — /blogスキルの運用で得たフィードバック
- [reference_wordpress.md](reference_wordpress.md) — WordPress投稿・サムネイルの技術情報
これを初めて見たとき、「Claudeがここまで覚えてくれていたのか」と少し驚きました。自分が伝えたことや、一緒に試行錯誤した記録が、ちゃんと残っていたんです。
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自動でメモリを書いてくれる「Auto Memory」
MEMORY.mdの便利な点は、「Auto Memory(自動メモリ)」機能があることです。
これをオンにしておくと、Claudeが会話の中で「次のセッションでも役立ちそうな情報」を自分で判断して記録してくれます。特に何もしなくても、使えば使うほどメモリが育っていくイメージです。
有効化・確認方法
Claude Codeのチャット欄で `/memory` と入力すると、メモリの設定画面にアクセスできます。Auto Memoryのオン/オフをここで確認できます。
デフォルトではオンになっていることが多いですが、念のため確認しておきましょう。
環境変数で制御したい場合はこちら:
# Auto Memoryを無効化して起動
CLAUDE_CODE_DISABLE_AUTO_MEMORY=1 claude
# Auto Memoryを明示的にオンにして起動
CLAUDE_CODE_DISABLE_AUTO_MEMORY=0 claude
私はデフォルトのままオンで使っています。気づいたら色々覚えてくれていたので、触らなくて良かったと思っています。
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何を覚えさせると効果的か
Auto Memoryに任せるのも良いですが、「明示的に覚えさせたい情報」は自分から伝えるとより効果的です。
Claude Codeのチャット欄に次のように入力するだけで記録してくれます:
これを覚えておいてください:
・私のブログはですます調で書く
・記事の文字数は2000〜3500字が目標
・プロンプトの例は必ずコードブロックで書く
あるいは、もっとシンプルに:
以下の内容をメモリに保存してください:
ブログプロジェクトでは常に日本語で会話すること。
SEO記事にはメインキーワードをタイトルと冒頭100字以内に入れること。
こういった指示を出すと、次のセッションからもその情報を参照するようになります。
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実際に試してみた:正直な感想
メモリ機能を使い始めて良かったことと、まだわからないことを率直に書きます。
良かったこと
繰り返し指示が減った
「日本語で答えてください」「ですます調で」——これらを毎回言わなくて済むようになりました。地味ですが、積み重なるとストレスがだいぶ違います。
会話の出発点が変わった
新しいセッションでも「前回のブログ作業の続きですね」という感じで会話をスタートできるようになりました。ゼロから文脈を説明しなくて良いのは、想像以上に快適です。
「育てている」感覚がある
使えば使うほど、Claudeが自分の作業スタイルを学習していく感覚があります。これは気持ちの問題ではなく、実際にメモリファイルが充実していくので確認できます。
まだわからないこと
正直に言うと、MEMORY.mdの「上限200行」という制限への対処が、まだできていません。メモリが増えすぎたときにどう整理すれば良いのか、試行錯誤しているところです。
また、プロジェクトをまたいでメモリを共有する方法も把握しきれていません。ブログプロジェクトで覚えたことを、別の作業でも活かせたら良いなと思っているのですが……これは引き続き調べていきます。
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今すぐ試せるプロンプト
メモリ機能をさっそく試してみたい方は、Claude Codeのチャット欄に以下をそのまま貼ってみてください:
私の作業スタイルをメモリに記録してください:
- 回答は日本語で行うこと
- コードのコメントも日本語で書くこと
- 回答は簡潔にまとめること(冗長な前置きは不要)
- コミットメッセージは日本語で書くこと
これらを次のセッションでも覚えておいてください。
実行したら、一度Claude Codeを終了して新しいセッションを開いてみてください。設定した内容が反映されているはずです。もし確認したい場合は `/memory` と入力すると現在のメモリ状況を確認できます。
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まとめ
- Claude Codeのメモリには「CLAUDE.md(指示書)」と「MEMORY.md(学習記憶)」の2種類がある
- MEMORY.mdはClaudeが自動で書くメモで、`~/.claude/projects/[ハッシュ]/memory/` に保存される
- Auto Memoryはデフォルトでオン。`/memory` コマンドで確認・設定変更できる
- 「覚えてほしいこと」はチャット欄に日本語で伝えるだけで記録してくれる
- 使えば使うほど、Claudeが自分の作業スタイルを学習していく
まだメモリ機能を使っていない方は、まず `~/.claude` フォルダを開いてみてください。Claudeがあなたのことをどれだけ覚えているか(あるいはまだ覚えていないか)が一目でわかります。
空っぽだったMEMORY.mdが、気づけば自分専用のAIの「記憶」として充実していく——その変化を眺めるのが、Claude Codeを使い続ける楽しさの一つになっています。
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*参考情報:*
- [Claude Code 公式ドキュメント – メモリ機能](https://code.claude.com/docs/ja/memory)
- [Claude Codeのメモリ管理完全ガイド(Zenn)](https://zenn.dev/iwaken71/articles/claude-code-memory-management)
- [Auto Memory and Auto Dream(antoniocortes.com)](https://antoniocortes.com/en/2026/03/30/auto-memory-and-auto-dream-how-claude-code-learns-and-consolidates-its-memory/)